「レヴェナント 蘇えりし者」を観に行きました。
これはとにかく凄い映画です。
何が凄いかって、とにかく何もかもが凄い!
2時間37分の超大作ながら、時間の長さをほとんど感じさせません。
あらすじとしては、西部開拓時代の話で、ハンターであるヒュー・グラスが仲間と行動中に原住民賊に襲われ、命からがら逃げる途中でクマの襲撃を受けます。瀕死の重傷を負った彼は、仲間によって運ばれ陣地に戻ろうとしますが、途中で仲間に見限られ、最愛の息子まで殺されてしまいます。
なんとか息を吹き返した彼は、息子を殺し自分を裏切った相手を追い続けるのですが、当然死ぬかもしれないほどの大怪我を負った彼は、そう自由に動くことができません。
武器もなく、食料もなく、極寒の地を移動していくのですが、途中で先住民族に襲われたり、また別の先住民族に助けられたり。
今回の作品で、主演のレオナルド・ディカプリオはアカデミー主演男優賞を受賞しますが、これも納得。
長時間の作品ながら台詞はそれほど多くはありません。
顔や目だけでの感情表現が素晴らしい。
また寒さをしのぐために馬の体内で寝たり、バッファローの生の肝臓を貪り食うシーンもあるのですが、セットや偽物ではなく、本当に動物の体内に入ったり、生の肝臓を食べたようです。
寒さが辛かったと本人が語っているインタビューも見ましたが、長期にわたる厳しい環境での撮影は、大金を積まれてもオファーを受ける俳優はそれほどいないのではないでしょうか。
この作品で、レオナルド・ディカプリオの株は大きく上がったと思います。一皮も二皮も向けて、次の段階の俳優に変身したと思います。
最後の格闘シーンでは、見ている私も力が入ってしまいました。
映像もまた素晴らしい。
カメラマンであるエマニュエル・ルベツキが自然光のみで撮影したとのことですが、色彩がとても美しいのです。
エンドロールで流れる音楽も荘厳で、しびれました。
実際にエンドロールの時になぜか鳥肌が立ってしまいましたが、こんなことは今までで初めてです。
帰宅してからYahooのレビューを見ると、意外と低い評価が多いのにも驚きでしたが、私はこの迫力をぜひ大きな画面で多くの方に見て欲しいと感じています。